医療法人にしだJクリニック

岸和田市|内科・ペインクリニック・リハビリテーション科・訪問診療・訪問看護・在宅ホスピス

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DIARY2

その3平成25年3月18日

大きな家で、夫婦がベッドを並べて過ごしていらっしゃいました。初めは奥様の方に訪問診療が開始となり、診察の度に「痛ーい注射したってや。治したってや。」と、意地悪なのか優しいのかわからないチャチャを入れてくる人でした。奥様が下肢に動脈閉塞を起こして入院し下肢切断、そのまま帰らぬ人となったあとは、彼だけに訪問診察が始まりました。

肛門尖圭コンジローマの術後何年も経っていて、排便の度に痛く辛く、お尻は滅多に人に触らせないという人でした。浣腸一つ、注射一つするにも恐がりで「何にもして要らん」が口癖でした。「今は寿命がくるまでのおつとめ」といい、92歳なりに伝って歩いてトイレにも行き、テーブルでお食事をしていました。

「体調が優れない」と、精査のために病院を受診し、胆管癌がみつかりました。軽い認知症と生来の頑固さでマイペースのやり方は崩してくれないため、これ以上の精査も手術も不可能でした。入院も希望されず、気ままに過ごせる自宅で、全面的にバックアップしていくことになりました。

最期はお顔も黄色くなり、ベッド上で横になっている時間が長かったものの、お口は健在で、口に出る言葉は冗談ばかりでした。2年遅れて、奥様の所へ旅立って行かれました。